出産の兆候
- おしるし
- 妊娠中に膣内の細菌が子宮に入れないように子宮を守るため、子宮頚管に粘液栓がつまっています。出産が近づくと子宮が収縮して粘液栓が排出されます。時に出血に混じって赤い粘液が出てきます。この粘液はおしるしといいます。
- おしるしが出るとすぐに出産になることじゃない、多くの妊婦さんはおしるしが出て1週間内に出産になります。もし、おしるしがあった場合、出血量は普段生理2日目より多くなければ、病院に来る必要はありません。陣痛が規則になったり、破水になったりするときに病院に来てください。
- 規則的な陣痛
- 前駆陣痛とは、妊娠後期に入るとお腹が張って子宮収縮の回数が増えてくることです。前駆陣痛はお腹の張りが不規則的で痛みをあまりしません。お腹が張ると腹部が固くなると感じられます。ゆっくり歩いたり、横になったりとリラックスするようにしましょう。
- そして、出産に近づくと強い陣痛が感じられます。リラックスにしても、姿勢を変えても痛みが続いて、規則的になります。
- 初産婦は5分おき(10分内に2~3回の子宮収縮)に陣痛が規則的になると、入院して検査を受けてください。経産婦は出産の進みが早いため、規則的な子宮収縮を感じられると、直ちに病院に来て検査を受けてください。
- 破水
- 妊娠中に膣から暖かい液を流れ出ると感じた場合は、羊膜を破れた(破水)可能性があります。羊膜は完全に破れると、膣から大量な液体を流れ出て、妊婦さんが簡単に破水と判断できます。
- たまに羊膜に小さい穴を開けられ、羊水が少しずつ流れ出ます(高位破水)。妊婦さんは液体をチョロチョロと膣から流れ出ると感じるため、尿漏れ・おりものとよく間違います。破水が起こしたら、多量でも、少量でも感染する恐れが高くなり、できる限りに歩かないですぐ病院で検査を受けてください。
お産の進み方
- 「分娩第一期」の「潜伏期」
- 3センチまで開くことです。お産に入ると、子宮収縮の間隔は短くなります。初産婦は10分に2~3回の収縮があり、経産婦は3~7分に1回の収縮があります。この時、子宮口はゆっくりと広がって、少量な暗い赤色の分泌物が出ます。妊婦さんは内診を受けて子宮口の様子を確認します。子宮口は2~3センチまで開くと入院になります。
- 潜伏期は個人差があります。一般的に、初産婦の所要時間は最長20時間で、経産婦は14時間以内です。
- 「分娩第一期」の「活動期」
- 潜伏期から子宮口が完全に開くまでの段階は分娩第一期の「活動期」(子宮口4~10センチまで開く)といいます。この時、陣痛がより一層強く感じられ、3分おきに一回の陣痛が来て、毎回60秒以上続いています。
- 活動期に入ると、初産婦の子宮口は毎時1センチ以上開く、経産婦は毎時1.5センチ以上開きます。一般的に、初産婦の所要時間は10時間以内で、経産婦は6時間以内です。
- 「分娩第二期」-胎児娩出
- 「分娩第二期」とは子宮口が全開から胎児娩出までの過程です。この時、産婦は強い便意と感じから、そして力を息んでゆっくり赤ちゃんを産道から押し出します。そして、膣口に10円コインくらい大きさの赤ちゃんの頭を見られると、赤ちゃんの娩出ができます。初産婦は30分~2時間をかけて赤ちゃんを娩出し、経産婦は30分内に赤ちゃんを娩出します。
- 「分娩第三期」-胎盤・胎膜の娩出
- 分娩第三期は胎児娩出から胎盤と胎膜娩出までの過程です。この時、数分~30分位軽い陣痛のような痛みがあります。但し、本陣痛のような強い痛みはありません。産後、医師は裂傷・切開した会陰を縫合します。
下記の異常があれば、直接に分娩室まで来てください(立夫医療ビル7階)
- 破水:多量少量にもかかわらず、すぐに病院に来て検査を受けてください。
- 規則的な陣痛:初産婦は10分内に2~3回の陣痛があり、経産婦は規則的な陣痛があった時に、すぐに病院に来て検査を受けてください。
- おしるしが多量になったり、膣から赤い鮮血を続々と流れ出たりする時。
- 便意を感ずるとき、肛門付近は無意識で力を入る時。
出産準備リスト
- 入院中:夫婦の身分証明書、妊婦さんの保険カード、こども手帳、産褥パット、ティッシュ、コップ(病院からお産セットを有料でご提供致します)、ストロー、タオル、枕・掛け布団(当院は付き添われる方の寝具の貸出しを致しません)
- 産後:自分の服、洗面用具、スリッパ、生理用ナプキン、使い捨て下着、洗面器、骨盤ベルト、赤ちゃんが退院用の服とおくるみ。
- 当院は母乳育児を推奨しています。できるだけ早い授乳のことを支援しています。