子宮筋腫は平滑筋腫瘍あるいは繊維腫瘍の1つです。30%以上の女性は子宮筋腫が発生したことがあります。女性最も好発な良性腫瘍で、好発年齢は35~45歳です。
子宮筋腫の形態
解剖の位置により、3種類に分類します:
- 子宮漿膜下筋腫:子宮外の骨盤腔あるいは腹腔へ成長します。空間が広いので、大きく成長します。
- 子宮筋層内筋腫:最も多い種類です。
- 子宮粘膜下筋腫:子宮內膜下層から子宮腔へ成長します。生理大量出血の原因の筋腫です。
子宮筋腫の原因
- 子宮筋腫の原因はいまだに解明されていません。恐らくホルモンに関与します。例えば妊娠中に筋腫が大きくなる、閉経後に筋腫が小さくなります。
子宮筋腫の症状
主要症狀は:
- 生理痛あるいは慢性骨盤腔痛み。
- 生理量が多い:経血量が多い・血の固まりが混ぜる・生理期が長い・貧血になるなど。
- 圧迫症状:膀胱が圧迫されると膀胱機能障害(頻尿・腹圧性尿失禁)、直腸が圧迫されると排便困難が起こします。
- たまに腹部腫瘤になり、妊娠4~5か月のような大きさまで大きくします。
- 妊娠合併症:妊娠中に、筋腫が速くて大きくなる恐れが高いです。痛みその他合併症、例えば胎子失位・難産・産後出血等です。
子宮筋腫の診断
- 婦人科内診
- 腹部・膣超音波
- 子宮鏡検査
治療方法
- 症状が発生しない子宮筋腫に経過観察を行います。薬物投与すると、一時の効果が得られますが、主に手術で治療します。
手術治療が必要な場合
- 臨床上生理痛・経血が多すぎ、貧血になる時。
- 筋腫は大きすぎで、膀胱・大腸に圧迫する場合。
- 筋腫は妊娠12週目のような大きさまで成長する。
- 筋腫の生長が早すぎ・大きすぎ。
- 漿膜下層筋腫はねじる恐れがある場。
- 間質・粘膜下層筋腫は卵管を圧迫して、つまりが発生し不妊になる者。
手術不要の状況
- 筋腫が大きくなく、症状が重くない。
- 妊娠中の女性。
- 更年期の女性は経過観察で対応。
- 閉経後の女性。
子宮筋腫の手術治療
- 筋腫核出術:
出産適齢期・出産能力を残したい女性は 筋腫核出術をお勧めです。本術は子宮壁上の筋腫を切除します。手術後に定期検査して、筋腫再発の確認が必要です。
- 子宮全摘出術:
出産したくない女性に対し、筋腫が再発しない子宮全摘出術が検討できます。腹式・膣式・腹腔鏡式の子宮全摘出術があります。
腹腔鏡式子宮全摘出術は弊院の慣用手法です。利点は:
- 入院日数が短縮
- 手術跡を目立ちにくい
- 手術跡の痛みが少ない
- 体力回復が速い
但し、腹腔鏡式子宮全摘出術は全ての患者に適用わけではありません。例えば、腹腔癒着が酷い、巨大な子宮筋腫等に適用しません。医師に最適な術式を問い合わせてください。